
育児も家事も仕事もしたい。どれもいまの自分にとって大切なこと。
しかし、実際は家事と育児と仕事の両立はなかなか大変なものです。「育児と仕事、どちらも大切にしたいけれど、現実はなかなかうまくいかない…」
そんな悩みを抱えるママナースの方は多いのではないでしょうか。しかし、ナースでも育児と仕事を両立しながら、自分らしく働ける職場を見つけることは十分に可能です。
ママナースが仕事と育児を両立しやすい職場には特徴があります。
ママナースにとってなぜこの3つのことが大切なのか、根拠を説明します。
残業時間が少ない
ママナースは仕事が終わると、次に第2の仕事(家事・育児)が待っています。休む間もなく、こどもたちが帰宅。その後は習い事の送迎、一緒に宿題を見たり、公園に付き添ったり。さらに、夕食の準備をしなくてはなりません。「毎日なんでこんなにも!」と思うくらいに予定が詰まっています。
そのためには、まずこどもたちの予定に合わせて、確実に帰宅できることが第一です。家に帰れないと、何もできないからです
残業のデメリット
私は約11年間、総合病院のフルタイム勤務をしていましたが、途中で転職をしたので残業の多い職場と残業の少ない職場をどちらも経験しています。どちらも病棟勤務でした。
残業の多い職場の特徴
私の経験上、残業が多い職場は、上司~部下まで残業が当たり前の風潮がありました。その中で、自分だけが定時で帰るというのは周囲からなかなか理解してもらうことは難しいです。また、多忙で業務が立て込んでしまうと、一人だけ帰りづらい、という雰囲気もあり、結局自分も残業をすることになります。
日勤勤務の残業の平均は1~2時間、勉強会や研修など、病棟の集まりなども、時間外に行われていましたし、シフトが合わないと夜勤明けや休日に出勤していました。今思えばブラック企業ですが、当時は自分のキャリアになるという気持ちで毎日頑張っていました。ママナースの方の中には時短勤務をして働いている方もいましたが、それでも残業となるとパパに電話して保育園のお迎えを頼んだり、託児所の延長をしている方をたくさん見てきました。ママがフルタイムで働くということはとても大変だと実感したものです。
残業の少ない職場の特徴
日勤勤務の残業の平均は30分程度でした。勉強会や研修も勤務時間内で組まれており、病棟会も勤務内で時間調整をして行っていました。スタッフが「今日は予定があるので〇〇時には帰宅します」と朝一で宣言したり、ペアリングで残務調整をしたりと、残業に対する意識が高かったです。
残業に対する意識は、年々重要視されており、看護部の理念として掲げているところも増えています。組織として残業を減らそうと取り組んでいる病院は増えてきていると感じます。
働きやすいのは残業のない職場
断然、残業のない職場が働きやすいです。
当たり前のことなのですが、当たり前のことだからこそ、1番大事だと思います。働き方改革とはいえ、看護師業界ではまだまだ残業が多い現実があります。独身の頃は、私もキャリアアップのためにそれでもよいと思っていた時期もありました。しかし、そのような働き方では疲れがたまり、家に帰ったら力尽きていました。だけど、ママは家で力尽きるわけにはいかないのです!
ママナースは自分で時間管理をして、定時で帰れるようにマネージメントしなければなりません。正社員であっても、パートナースであっても、基本的には残業の少ない職場を選択することが重要です。転職の際は、残業の程度については必ず確認することをおすすめします。
シフトの自由度が高い
こども関連の行事や自分の予定など、ママナースはどうしても出勤できないという日というのが必然的にあります。そのため、休み希望を出したい日や連休をお願いしなければならないという状況が、独身の時に比べて圧倒的に増えます。また、こどもの体調不良や学校・幼稚園関連で突発的にお休みをもらわなければならないという状況も出てきます。そんな時に、勤務日の調整をしてもらえるかどうかはとても重要になります。
相談をしやすい環境であるか
同じように子育てを経験している同僚や上司がいる職場は、ママナースにとって心強い環境です。子どもの急病や学校行事に対する理解があると、精神的な負担が大きく軽減されます。
私の場合、月によっては小学校や幼稚園の行事が重なってしまうこともありました。上司に相談するのはすごく勇気がいることです。また、ほかのスタッフは休み希望の制限がある中で、自分だけ休暇をもらうというのはとても心苦しい思いをします。このように、休みづらいという気持ちは重々ありましたが、「一生に一度のこどもたちのイベントはできるだけ出たい。」「後で後悔することのないようにしたい。」という気持ちでよく相談をしていました。
制度が利用できるか確認する
ママナースはこどものことで突発的に休まざるを得ないことが多々あります。休暇をもらう際に、育児支援制度を利用することができます。
年次有給休暇:一定期間勤務した労働者に、給与で支払われる休暇
子の看護休暇制度:小学3年生修了までの子どもを育てる従業員が、子どもの世話のために年間5日(2人)以上の場合は10日)の休暇を、年次有給制度とは別に取得できる制度
「子の看護休暇制度」は子どもの病気やケガ、健康診断、予防接種などの際に使える制度で、近年は積極的に利用している職場が増えています。また、実際にママナースが多数在籍している職場は、育児支援制度や職場文化も整っている傾向があります。
転職を考えている職場が、どの程度有給消化できているか、休暇がとりやすい状況かを確認しておく必要があります。
自分にとって無理のないシフトで働く
ママナースにとって、急な予定変更に対応してもらえる制度は非常に重要です。固定シフトに加え、日勤のみや曜日限定の勤務が可能な職場は、家庭との調整がしやすくなります。また、パートナースの場合は、こどもの成長とともに勤務時間を変更できる職場もあり、家庭の状況によって変更できる点は大きなメリットです。
休み希望を反映してもらえる職場は、長く安定して働くうえでの安心材料になります。転職の際は、シフトの調整については妥協せずに相談することが重要です。
自分が興味のある領域を選ぶ
3つ目は、自分の興味のある領域を選ぶということです。ママナースが転職を考える際、どうしても家庭の事情が優先となり、その結果勤務時間や勤務場所が限られてしまいがちです。その結果、やりたいこととは違う領域の仕事を選択しなければならない状況が出てくるかもしれません。しかし、せっかく看護師の仕事をするなら、自分の興味がある領域の仕事を探すことをおすすめします。それは、逆に、もしも苦手だったり興味のない領域の仕事は続けるのがとてもしんどいからです。
私の同僚の中にも転職を経験している人がたくさんいますが、みなさん「私はやっぱり脳外の患者さんがと関わりたい。」「私は次も絶対オペ室がいい。」など、それぞれにやりたい領域がはっきりわかれていると感じます。看護師のキャリアがあればあるほど、そういった希望があって当然なのです。
看護師として自信をもって楽しく働くためにも、自分の興味のある領域で働ける環境であることは重要です。自分の希望を妥協しないで、いろんな求人をみてみることをおすすめします。
育児と仕事を両立しながら、自分らしく働ける職場を見つけよう
ママナースとして、育児と仕事の両立はけして簡単ではありませんが、自分に合った働き方をみつけることで、どちらも大切にしながら充実した毎日を過ごすことが可能です。そのためには、自分自身の希望や条件を明確することが大切です。自分に合った働き方を見つけて、育児もキャリアも充実させていけるよう一緒に考えていきましょう。
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